梅小路蒸気機関車館に展示されていた20両の蒸気機関車に大阪にあった交通科学博物館の展示物の一部も加え全体で53両の車両が展示されている。車両以外にも鉄道ジオラマや運転シミュレータなどがあり、総合的に楽しめる博物館となっている。
京都鉄道博物館の住所と行き方
住 所:京都市下京区観喜寺町
電話番号:0570-080-462
梅小路京都西駅から徒歩2分。
鉄道博物館の横に嵯峨野線の梅小路京都西駅が新設され、アクセスが格段に向上した。京都駅から徒歩でも20分程度の距離にある。七條通を西に歩いて行けば梅小路公園に辿り着く。公園の西の端に博物館はある。
プロムナード
入口を入るとC62形26号機、クハ86形1号車、0系新幹線21号形1号車の車両が展示されている。
0系新幹線
21ー1、 16-1 (グリーン車) 、35-1(食堂車 )、22-1の4つの車両連結して展示されている。35-1以外は昭和39年3月に製造され鴨宮モデル線で試験走行を行っていたときの車体である。 開業してからは世界最速の時速200キロ以上での営業運転を実現した。 まさしく新幹線の最初の車体である。 日本機械学会から機械遺産に認定されている。

C62形26号機。 日本最大の旅客用蒸気機関車。東海道本線や山陽本線で活躍した。

トワイライトプラザ
中庭の部分には寝台車などの旅客用の列車が展示されている。先頭は電気機関車、後方には食堂車などが連結されている。
EF58形150号機。 戦後を代表する旅客用の直流電気機関車。

EF81形103号機。関西から青森までの直通運転を可能にした交直流電気機関車。

本館展示場
1階展示場

233(重要文化財)
逓信省鉄道作業局が汽車製造合資会社に発注し、明治36年度に竣工した1B1形タンク式蒸気機関車。安定した性能と保守の容易さから、明治42年までに51両が製造され、国産初の量産型機関車となった。国産の蒸気機関車として先鞭をつけた形式の車両として鉄道史、産業史上などに学術価値が高いとして、重要文化財に指定されている。

展示場の奥にはまだ車両基地としての機能も保持している。標識類も設置されており、営業線扱いの展示引き込み線から現役の車両を展示搬入することも可能である。
2階展示場
運転シミュレータ、鉄道ジオラマ。

転車台のある広場に通じている連絡通路がある。
3階スカイテラス
京都市内の南側がよく見える。京都鉄道博物館は梅小路車庫跡に建設されているので、京都駅から西側に発車する電車はすべて見ることができる。

扇型車庫(重要文化財)と転車台
梅小路機関車庫は大正3年11月に竣工した日本で現存する最古の鉄筋コンクリート造りの機関車庫である。大正,昭和期を代表する機関車庫として重要で価値が高く、国の重要文化財に指定されている。
ここでは昔の梅小路機関車庫がそのまま博物館として使用されており、扇形の車庫(扇形庫)と蒸気機関車の方向を変更する転車台などを見ることができる。扇形車庫の中には貴重な蒸気機関車が保存展示されている。


これを利用して一部の機関車はSLスチーム号として動態展示されており、観客を乗せて梅小路車庫内を運行している。

旧二条駅の駅舎の出口
博物館の出口に使用されている建物は旧二条駅の駅舎である。旧二条駅舎は、明治37年に建設された現存する日本最古の木造2階建の和風駅舎で、京都市の有形文化財にも指定されている。

保管されている蒸気機関車
京都梅小路蒸気機関車館時代に保管されていた代表的な蒸気機関車(SL)。現在も継続して保管展示されているが、写真の多くは昔撮ったものである。
1080
明治時代にイギリスから大量に導入され、大活躍した「ネルソン」系の蒸気機関車。現在、日本にはここ梅小路蒸気機関車館に1両しか残っていない。

8630
大正3年から日本で初めて本格的に量産された8620形の国産旅客列車牽引用のテンダー式蒸気機関車。8620形は貨物も牽引できる万能の機関車で、昭和4年までに672両量産されている。付番は8620−88651。梅小路の8630は製造開始年最初の大正3年に製造された型番である。

9633
大正2年から日本で初めて本格的に量産された9600形の国産貨物列車牽引用のテンダー式蒸気機関車。9600の型式は最初明治45年に試作された2−8−0(1D)型過熱式テンダー機関車に付番されたが、3ヶ月後に改められ、その後改良した本SLに付番されている。

B2010
昭和20年頃製造された構内輸送用の小型機関車。

C581
昭和13年頃から昭和22年頃までに427台製造されたC58型式の中型客貨兼用過熱式テンダー式蒸気機関車。

C59164
昭和16年から昭和22年の間に製造された完成度の高い大型の旅客用機関車。東海道本線の電化まで「つばめ」「かもめ」「さくら」などの特急列車を牽引して人気があった。

C612
C612はC61形の2号機関車。C61形は昭和22年から昭和24にかけて33両製造された大型の急行旅客用テンダー式蒸気機関車。戦後、旅客用機関車が不足してきたためD51形のボイラーを流用して製造された。付番はC611−C6133。梅小路蒸気機関車館ではC612は動態保存されており、体験列車「スチーム号」に使用されることもある。

C621
C621はC62形の1号機関車。C62形は昭和23年から昭和24年にかけて49両製造された日本最大最強の旅客用テンダー式蒸気機関車。D52形のボイラーを流用して製造された。付番はC621−C6249。

C622
C622はC62形の2号機関車。C622は除煙板につばめマークが付けら、「スワローエンゼル」という愛称で呼ばれていた。ただし、実際は「つばめ」を牽く機会は少なかった。

D511
D511はD51形蒸気機関車の1号機関車。D51形は昭和11年から昭和20年までの間に1115両も製造された大型の単式2気筒で過熱式のテンダー式貨物用蒸気機関。太平洋戦争中に大量生産されたこともあり、1型式で日本最大の製造量を誇る機関車で「デゴイチ」との愛称で親しまれた。付番はD511−D511161。

D51200
D51200はD51形蒸気機関車の200号機関車。動態保存され体験列車「スチーム号」に使用されることもある。

D52468
D52468はD52形蒸気機関車の最後の付番の468号機関車。D52形は昭和18年から昭和21年めでの間に285両製造された日本の蒸気機関車の中では最高の出力を持つ超大型のテンダー式貨物用蒸気機関車。付番はD521−D52468。
